寝具売り場に負けない品揃えってどうなのよ?_d0020828_17303251.gif

5月に会ったばかりだというのに、やっぱり娘が帰ってくると嬉しいのかね。
それとも一緒に丸岡城へ行ったことが嬉しかったのかね。

バニ子が大好きな銀ムツの照り焼きを準備し、夕食まできっちり作ってくれた父Kイチ。
・・・こんなに至れり尽くせりで、逆に気持ちが悪いよ、おとっつあん。

夕食もたらふく食べ、風呂も入り、後は寝るだけ・・・となったところ、
テンション高めの父は、昔ジャパネットで購入した
パーソナルカラオケ 『On STAGE(オン・ステージ)』 をつなぎ、
ビール片手に揚々と歌い始めた。
それはそれは大音量で。
我が家は近所に家があまりなく、たぶんご近所さんも馴れっこなのか、
特に苦情も来ない。
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そういや、あたいも中学校の頃は、部屋でSAX吹きまくってたなぁ~。
(もちろん防音壁などありゃしません。)


いい感じに酔っ払い、歌も歌い終えて満足した父。
ふと娘が翌日の夜便で東京に戻ってしまうのが、寂しくなったようだ。

安眠妨害の何者でもない、と我慢し続け、ようやく静かになったと
もう寝ようと布団に入りかけたバニ子の部屋にやって来た父。
突然「何か欲しい物ないか?」と聞いてきた。
そりゃ高価で自分じゃ買えない物で欲しい物はたーーーーーくさんあるけど、
そんなの言えない。

だから、「特にない。」って言ってみた。
そしたら、「そんな遠慮せんでええって。」と言う。
うーーんと悩んでみたけれど、特に思いつくものが無い。
それで寝ようとしたら、父がシュンと小さくなっていくではないか。

子供かっ!

めんどくせーなぁー。
だから、ふと思い出した物を欲しいと言ってみた。
それは「枕」。

東京でもなんだか寝つきが悪い上、
福井に帰ってきてからは毎日違うところに寝泊りしてたから、
ものすごーーーく寝不足だった。

「余ってる枕なんかないよねー。」

ポツリと言ったその言葉。
それを聞いた瞬間、父Kイチの顔がパアァ~と明るくなったのである。

キラーンと光る目
「ちょっと待ってね。」そう言い残すと、すくっと立ち上がり、
バニ子が寝ようとしていた客間の押入から枕を取り出す。
更に隣の和室の押入からも枕を取り出す。
更に二階へダダーーッと上がり、自分の部屋の押入からも枕を持参。

夜12時。
息をゼーゼー切らしながら「どうやっ!」とばかりに並べられた枕のラインナップ、
計10個

・・・どんだけあるんだよ、この家 (;^_^A

父Kイチしか住んでいない一軒家。
なのに新品枕を含め、ほぼ『新品枕が計10個。
しかもほとんど違うタイプ。
蕎麦ガラ、低反発、磁器付き、パイプビーンズ・・・etc
寝具売り場の店員となり代わった父Kイチ。
ひとつひとつ、こんな特徴がありま~すと、嬉しそうに説明を始める。
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「なんでこんなにあるんや?」と尋ねると、
「お姉ちゃんやバニちゃんが帰って来た時に使えるように、
って思って。」
だそうだ。
あたしなんか3年ぶりの帰省なのに。泣ける話じゃないのっ!
(ちなみに姉は年イチ帰省してるらしいです。)

ホテル以上のサービス精神。
さぁ、お好きなの選んで寝て頂戴!って感じ。

とりあえず適当に選んで決めかねる3つの枕。
どれにしよう・・・と悩んでたら、「3つとも持って帰んね。」と言うことになり、
結局東京に送る荷物に3つとも入れられた。


実家に帰り、まさか枕を3つもGETできるとは、ヨソウガイ。
っていうか、家にあんなに枕があること自体も、ヨソウガイだったけど。


バニ子が欲しいといった枕をあげることが出来、大満足の父Kイチ。
残った7個の枕をまたもや息を切らしながら片付け、
安心して眠りに付いたのでした。



あの時貰った枕で今寝てます。

↑いい感じだよ、お父さん(^v^)v
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